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第5章 出羽三山での御神事-1

 
2014年 お正月明け。

小さな新聞記事が、目に止まりました。
 

『出羽三山の礎を築かれた
 蜂子皇子の御尊像を初公開』

 
チラシデータ
 

「・・・蜂子皇子?
 どこかで聞いたような・・・」

それもそのはず、
弊社エヌ・ピュアの創業は、
今も看板商品である健康食品「蜂っ子」から始まったのです。

蜂子(はちこ)と、蜂っ子(はちっこ)。

・・・なんか似てるでしょ?
 

明治以降初となる「蜂子皇子の御開扉」は、
4月29日から10月31日までとのこと。

「10月までに時間ができたら、
 ご挨拶に行って来ようかなぁ」

そう思いながらも、初夏を迎える頃には
スケジュールが立て込み始めたこともあり、
出羽三山行きは半ばあきらめかけていたのでした。
 

ところがそんなある日、
異業種交流会で、回転寿司の4人がけボックス席に
座り合わせた3人が、全員山形県出身であると判明。

お互い、その場で同郷であることがわかったらしく
「鳴海さん以外は、全員山形県出身だねー!!」
と盛り上がっていたのですが、
その背後には、ひしひしと蜂子皇子の氣配が・・・。

「あらら、これはやっぱり呼ばれてるのかなー」
 

さらに数日後の食事会。

20名ほどの参加者で盛り上がっている最中、
隣に座っていた女性と話していると・・・

「私、数年前に富良野へ移住して来たんです。
 山形の出羽三山の近くから」
 

・・・これは、行くしかないでしょ(笑)
 

そして、だめ押しは
東京在住の友人・中村正さんからの電話でした。
 

「知り合いで、エヌ・ピュアさんの商品を扱いたい、
 っていう人がいるんだけど、
 こんど東京に来られたときにでも紹介しますね」

「ありがとうございます。
 でも、東京はしばらく行く予定がないんですよ。
 近々、山形には行くんですけどね」

「えっ!その人、山形の人なんですよ。
 もしかしたら実家に帰ってるタイミングかもしれないから、
 ちょっと訊いてみますね」
 

 数日後。

「その方、毎年出羽三山の神子(みこ)修行に参加していて、
 今年は9月9日に修行が終わって山から出るそうですよ。
 鳴海さんはどんなスケジュール?」

「・・・じつは、9月9日満月の日で、
 すでに飛行機とホテルを予約しています。
 しかも、行き先は出羽三山・・・」
 

電話での会話ながら、
まるで顔を見合わせているかのように驚き合う2人(笑)
 

蜂子皇子の導きにより、
出羽三山への旅はこうして始まったのです。
 

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